ランダムワードライティング

3つの単語 短い話

過去日記(2)

2016/1/5

 2016年になった。今日は帰りにいつもどおり上前津の駅まで歩いて行ったのだけれど、大須の商店街がまだ正月気分ウハウハといった風情で出店などが出ていて賑わっていた。いつもよりはかなり人出も多く主にまだ冬休みの中高生あるいは大学生などが目立った。商店街を歩いていると前から不思議な未来形の乗り物に乗った若い男がやってくる。セグウェイの持ち手の部分をなくして土台の部分だけにしたような乗り物で、テレビで見たことはあったが名前は忘れた、しかし実際に目にしたのはそれが初めてだった。やんちゃ風の黒い肌をした男は傍らの派手な女の肩を掴みながら危なっかしくふらふらとその乗り物に乗るというよりは乗られているといった調子、ぐらぐらと前後する土台だけの乗り物は七色のきらびやかな電光を発していてそれが仕事帰りの目に染みた。商店街を進むとまだまだ出店が連なっている。ある店で何の店かは忘れたがおそらく食べ物、ジャンクフードのたぐいの屋台の隣で男が「トルネード一つください」と少し異様な大きさの声で言っている。するとすかさず店員が「誰だ」と返す。間髪入れずに白痴のような言い方で男が「トルネード一つください」店員が「誰だ」それを何度も何度も繰り返していてかなり不気味だったが横で通り過ぎていった女子高生達は「何アレ」とか何とか言いながら笑っていた。あれは客寄せのパフォーマンスだったのか、もしかしたら白痴のように聞こえたのは男が外国人で日本語のイントネーションが不自然だったからということだったらよいが、男が本物の白痴で、そうなると店員もかなりおかしな対応の仕方をしているので僕は少し怖く感じた。大須の商店街にはいろいろとおかしな人々が行き交っていておもしろいが休日に訪れると人の多さに辟易するので仕事の行き帰りに通りすぎるぐらいがちょうどいいのかもしれない。